ブラック企業の2つ目の基準

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2つ目の基準としては、離職率です。
業種だけでジャッジできないケースの尺度として有用です。「就職四季報」には国内5000社以上が掲載されていますが、最近は新卒入社の3年後に会社を辞める率が記載されるようになっています。
3年以内の平均離職率が約30%となりますので、30%を超える企業は注意したほうがいいでしょう。
飲食・小売の業界と同じくベンチャー企業や急成長企業が多いこの世界では、労働法を守る考えが業界内であまりない傾向にあるほか、相手がコンピュータという孤独な作業が多いプログラマーのSEの業務は、ほかの業種と比べてもうつを発症してしまう可能性が高いのです。さらに小売業では、大手アパレルの退職率が半数にのぼることが分かっています。

これらのように、飲食や小売りの世界はブラックと言われている企業が多くみられるというのが一般的な印象と言えるでしょう。特に警戒したいのがテンションが高く見える企業です。社員みんなでキメている写真を掲載していたり、過度に「気合」「根性」「感動」などの不明確な目標をかかげている会社は警戒すべきでしょう。

そのような企業ではノルマが大変で、プレッシャーの多い環境である可能性が高いため、避けたほうがいいでしょう。

ブラックである企業が「うちはブラック企業だ」と認めることはありませんが、その組織の社員募集を探してみると、ブラック会社だからこその広告文句を見つけることができます。一つ目の指標は「業種」です。どの業界にたくさんブラック企業が存在しているのか気質を見てみましょう。
過労死者が多くみられるのはやはり飲食業です。

激しいスパルタな指導の様子がテレビで紹介され、非難を浴びた出来事もあります。言うまでもなく記載のない会社もありますが、登載のない企業は回答したくない理由があると理解して良いでしょう。そのため、回答していない会社はそのこと自体が警戒するべき対象となるでしょう。ブラック企業への就職を事前に避けるための基準はそこそこあります。
基準となる情報を限界まで集めて自分なりに吟味すれば、リスクの高い会社を選択肢から除くことは可能です。

バブルからブラック企業はどう変わった?

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バブル時代も、外国から批判されるほど勤務時間は長く、社員の自由な時間に入り込んでくる風潮もたくさんありました。

労働時間の長さだけなら、日本の企業は昔から何も変わらないと言ってもいいでしょう。

しかしながら、実際には昔からある企業にもブラックと言われても仕方がない企業は出てき始めています。悲しいことに、大手の家飲料メーカーでも、ここ最近では次から次へと長時間労働が問題とされています。ベンチャービジネスと同様に昔からの企業でも労働組合との会話が少なくなり、厳しい労働を強いたり、大量解雇、加えて不快なことを行い辞職の強制も目立っています。また、契約条件がよく賃金が良ければブラックとはみなされないのかという疑問もあります。
仮に待遇がよくても、死ぬまで働きづめでは意味がありません。

それでは保障がいくらあっても無駄です。ブラックな企業に関して語り合うと、どうしても会話に出てくる意見があります。「昔から日本の会社はブラック企業だ」というものです。
事実、日本の会社には以前から従業員の長時間勤務や賃金不払い残業が見られました。

しかし、かつての日本型経営の場合、労働者は会社に身動きがとれない代わりに、それ相応の論功行賞もありました。よしんば景気が悪くなったとしてもくびにはならない「終身雇用」という仕組みが前提となっていました。

昔は、企業側は「御恩」としてしっかりとした保障を約束していました。

したがって、働き手も「奉公」として長時間働くことに反論をしてきませんでした。ですが、最近登場したブラック企業は「御恩」なしで長期間労働などをさせているのです。ですが、この昔ながらの「御恩と奉公」の関係は不景気になってから出現したブラック企業には存在しません。
業績と無関係に労働契約を解除するのも当たり前です。当初より、長い間雇うということなど想定していないように思えます。